太鼓が打ち鳴らされ、お祓いが始まりました。
ハマヨシちゃんも、柱の陰から、もう一度、いっしょにお祈りしました。

「世界中の子供たちが、元気で、幸せでありますように。」

子どもたちは、お祓いが終わって本殿から出る時に、巫女様から風船をもらいました。
小さなハマヨシちゃんがもらったのは、うさぎの形をした濃いピンク色の風船でした。

小さなハマヨシちゃんは、ずっと手にしていた千歳飴の袋をお母さんに渡そうとしました。

「ママ、持ってる!」

「持ってる、ではなく、持ってて、でしょ?」

「ママ、持ってる!」

小さなハマヨシちゃんは、もう一度そう言うと、お母さんに、千歳飴の袋を渡しました。

「嬉しいねー♪ 嬉しいねー♪
ニコニコニッコリだねー♪」

小さなハマヨシちゃんは、自分で作ったメロディーに乗せて、とても機嫌良く歌いながら、ふわふわ浮かぶピンクのうさぎさんに、すっかり夢中です。

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