そこに、グレーのタキシードに赤い蝶ネクタイをした男の子が、小さなハマヨシちゃんの目の前に、突然現れて、 「あげる。」 と、小さなハマヨシちゃんの手を取ると、ピンクの菊のお花をかたどった小さなお砂糖菓子を、手渡しました。
小さなハマヨシちゃんは、少し驚いた様子を見せましたが、とっても嬉しそうに、でも、うつむいて恥ずかしそうに、 「ありがと・・・」 と、小さな声で、お礼を言いました。
少し前かがみになったその姿は、まるで、おじぎをしているようにも見えます。 小さなハマヨシちゃんは、そのお菓子を、小さな赤い巾着袋に大事そうにしまうと、とびっきりの笑顔になりました。 |