よく見ると、髪飾りの鈴の音を鳴らしながら、千歳飴の袋を引きずって、歩いています。

「さっきの音は、これだったのね!」

ハマヨシちゃんは、自分も同じような事をした記憶をふと思い出しながら、微笑ましく見ていると・・・

“ピョーン!!”
女の子の草履が脱げて、ハマヨシちゃんの目の前に飛んで来ました。

「あらあら、大丈夫?」

ハマヨシちゃんは、優しく草履を履かせてあげました。

女の子は、ちょっぴり照れながらも、
「ありがとう!」
と、笑顔でお礼を言いました。

その時、
「ハマヨシちゃん、こっちよ!
早くいらっしゃい!」
と、呼ぶ声が聞こえました。

「ママー!」
そう言って、女の子は声のする方へと歩いて行きます。

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