「ねーさん!!何やろ?このえらいごっついキノコは・・・」
「本当だ・・・何、このキノコ。」

驚いていると、キノコの方から話しかけてきました。

「ども、こんにちはだす。
えっと、オラ茸ぽんっていうだす。」

「うわっ、喋った!!」

「オラは、元は人間なんだす。
この国の人は雨がやまなくて、キノコになってしまったんだす。」

茸ぽんの話を聞くと、どうやらここにも、1月15日が無くなった影響が出ているようです。

梅雨の国とは言え、雨が全くやまなくなり、人間はキノコになり、さらに、この雨のせいで何年かに一度、晴れた日に現れる幻の泉がなくなってしまったと言いました。

しかし、その話をしている最中でも、茸ぽんは何だか落ち込んでいます。

「にぃさん、さっきから何を落ち込んではるの?」

次へ