小さなハマヨシちゃんの目に浮かんだ大きな涙が、見る見るうちに、あふれ出て来ます。

「・・・うさちゃんが・・・う・・う・・ふわぁぁぁぁぁぁん!!」

小さなハマヨシちゃんは、泣き出してしまいました。
ハマヨシちゃんも、とても悲しい気持ちになって、慰めようとしました。

そのとき・・・

「泣くな! 僕の風船をあげるから。」

さっきの男の子が、自分がもらった、お星様の形をしたオレンジ色の風船を、小さなハマヨシちゃんに差し出しました。

男の子は、小さなハマヨシちゃんの手を取ると、風船のひもを小さな指に結び付けました。

「ほら。こうして結んでおけば、もうどこにも飛んで行かない。」

小さなハマヨシちゃんは、
「あ、ありがと・・・」
と、お礼を言うと、笑顔を取り戻して、オレンジ色のお星様をゆらゆら揺らしながら、とっても嬉しそうに眺めています。

 

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